佛立教育専門学校と佛立研究所共催の「第13回研究発表大会」が、去る3月9日、宗務本庁4階宗会議場で開催された。大会ではまず開会に当たり、山内日開宗務総長と佛立教育専門学校長・西田日講師の挨拶の後、講有・日丞上人の御訓辞をいただいた。
講有上人は御訓辞の中で佛立開講150年報恩ご奉公の目的は「妙法弘通による末法の一切衆生救済」であり、現代社会の抱える諸問題、特にはイラクへの自衛隊派遣等にも触れられ、これに対応すべき人材の養成と教育、弘通方策の研究を進めるためにも今大会の意義は大きく、さらに研鑽を深めることが大切、と諭された。
御訓辞に引き続き、講務客員研究員の辞令下付が行われ、以下の方々が辞令を下付された。

乗泉寺  川野辺 裕幸氏
本妙寺  澤 建治氏
長薫寺  米満 弘之氏
長薫寺  米満 淑恵姉
妙深寺  鈴木 金吾氏
経力寺  堤 嘉子姉

kenkyu6.jpg 辞令下付の後、 東洋大学社会学部教授の西山茂先生を講師にお迎えし「日本の宗教界における佛立宗の位置と課題」とのテーマで、約1時間半にわたって特別講演をいただいた。
氏には、9年前にも講演をいただいたことがあり、民衆主体の在家主義仏教の共鳴者として佛立宗にも多大の理解を示しておられるが、当日も持ち前の辛口の提言をいただいた。 現在進められている「御講の改良」についても、全ては実行にかかっており、御講の改良に止まらず寺院・宗門ともに在家講務が腹の底から随喜できる体制を整えることが大切である、とその問題点を的確にご指摘いただいた。
講演の後は質疑応答が行われ、昼食・休憩をはさんで研究発表のプログラムに入った。
研究発表者とその演題

(1)高祖大士の信徒ご教導の一考察
-四条金吾氏について-

学校教諭     伊藤薫博師

(2)御題目口唱の行規について

学校別科生   高須昭因師

(3)本門佛立宗系教団の紹介
-在家日蓮宗淨風会・法華宗獅子吼会について-

研究所研究生 野口清継師

(4)御遺文編集の一断面
-撰時抄「五五百歳」の時を開導聖人は如何に感得されたか-

研究所研究員 小林日元師

(5)南無久遠の御文に関する一考察

研究所研究員 川端薫貫師

(6)新役中誕生の傾向と対策
-役中体験談集「手をつないで」に学ぶ新しい役中づくりと育成方法の研究-

研究所研究員 植田日事師

kenkyu7.jpg

研究発表の野口清継師

最後に佛立研究所所長・木村日覚師の閉会の辞をもって、この日の研究発表大会が終了した。